2019/11/20 10:37
室内の、冷暖房完備の快適な環境で暮らしていると、敵から逃げたり獲物を捕るために不可欠だった四肢の頑丈な筋骨が無用になる。
すると、原則通りに骨が少しずつ痩せ続け、不要となった骨成分(燐酸塩類やカルシウムなど)が血管に入り、腎臓で濾過されて豊富な燐酸塩類やカルシウムが常に尿に含まれるようになってしまいます。
カルシウムが豊富な尿はアルカリ性になります。そこへ骨由来の燐酸塩類が加わることによって、燐酸+アンモニウム+マグネシウムが結合し、顕微鏡でなければ見えない微小な三重燐酸結晶が析出してきます。
でも、微小な三重燐酸結晶は尿と一緒に体外へ捨てられてしまうので、動物には無害です。ごく普通の生理現象です。
ただし、絶えず目まぐるしく変動するのが正常である尿のpHが、アルカリ性のまま持続すると、微小な三重燐酸結晶が肉眼可視大のストラバイトになり、やがてストラバイトの周囲にカルシウムなどの尿成分がこびりついて、結石(ストラバイト由来の結石)になります。
だから、運動量の少ない室内で暮らす犬や猫には運動を欠かせません。毎日たっぷりの運動が絶対に必要なのです。