2019/05/20 14:39

 「中島先生、初めまして。
つたない文章なので上手く伝わるかどうか分かりませんが、先生への感謝を込めて書いてみたいと思います。

コッカースパニエル

さくら(イングリッシュ・コッカースパニエル♀、5歳)が、尿結石という診断を受けてから、お医者様の『心を鬼にしてください』という言葉を守って、ずっと処方食を与えています。
 でも、お友達のブログなどでおやつを食べているわんこたちの姿などを見ていると、さくらのことが不憫に感じられていました。だから、やっぱり欲しがったりするとついつい、野菜や果物ならいいだろうと与える事もありました。
 そんな中、自分でももっと調べてみようとインターネットを見ているときに、先生のHPと出会い、愕然としました。 一番あげてはいけない物を与えていたのです。 勿論、自分で尿のpHを調べるなんて思いもつかず、目から鱗のような心境でした。

 pHスティックでさくらの尿pHを計測してまた愕然…。 本当にアルカリ性の数値が高く、計る度に悲しかったです。 でも、運動と先生が同封してくださった酸性・アルカリ性食品の一覧を参考に、さくらへの対処や考え方が自分自身変わって行ったような気がします。
 去年の暮れ辺りから数値に変化が表れ始め、今は安定した数値になっています。 と同時に、さくら自身も体調がいいのでしょうね。 行動がとても活発で、表情も変わったような気がするのです。 勿論、元気が無かったわけではないのです。 より以上に変わったような気がするのです。

 そんなさくらの表情を見ていて、病院に任せっきりでは無く、指導を受けた上で自分たちに出来る事を本当にきちんと知り対処してあげる事の大切さを痛感しました。
さくらの去年の暮れにおける尿pHの数値は次の通りです(11/1412/10省略)。

サクラpH値

ここまでは間の略部分もこうした高い数値で推移しています。この後、急に数値が下がりました。
サクラpH値2

 この後もずっと安定していて、今現在に至っています。
これからも油断しないように、愛犬を見守って行きたいと思っています。
先生のHPに出会えて本当に幸いでした。ありがとうございました。」  


「貴重なデータを公開していただき、誠にありがたく心から篤く御礼申し上げます。
 これでストラバイトの恐怖から確実に逃げ切り、見事にご愛犬を守ってあげられたはずです。
ストラバイト〈完防〉を祝し、こころから御祝い申し上げます。本当に、お目出度うございます。
 さりながら、いささか気になることが3点ほど見受けられるのですが、瑣末な問題ですので、ご返信を無理強いするつもりは毛頭ございません。お気が向きましたら、ご寄稿願います。

疑問①ホームページのpH検査の基本に書いておきましたように、私のpHスティックではpH6.9のような奇数値を測定できません。 何か別のpHチェッカーを併用なされたのでしょうか?
比色検査はアバウトなのが当たり前です。 それが技術限界でして、0.1刻みの精度は求められていませんし、それが可能なpH試験紙なんて聞いたこともないのですが…。
疑問②毎日一度でも弱酸性以下の尿が出れば、ストラバイトは溶けて消えるので安心できます。
11/09
の朝一番尿がpH6.4に低下しているのだから、前日の運動量と同じ運動をしていれば11/10以降も毎日一度は弱酸性尿がでてくれるはずなんだけどなあ…。
それが、ずーっとダメで、1ヶ月後の12/11になってようやく再び弱酸性の朝一番尿が出たというのは、どうも腑に落ちません。 毎日、どのような運動を、どの程度ご愛犬にさせていたのでしょうか? 参考までに教えていただけますれば、誠に幸甚に存じます。
疑問③12/16以降のpH値はおかしい。これでは下がり続け過ぎです。 人間なら痛風や糖尿病の前兆と見られかねません。 肉+穀物の普通の酸性食品を食べさせているなら、食後に一過性に尿pHが低下するだけです。 静かな室内でゆったり昼寝したり、ご主人が帰宅して嬉しがったり、ママにコチョコチョされて喜んだり、ほんのささいなことで敏感に反応して尿pHがパッと上昇するのが健康な証拠です。だからオカシイ。 まさか、変なものを食べさせておられないでしょね?
 ○○食+茹で野菜を続けていて、ストンと尿pHが酸性に落ち込むと、膀胱に蓚酸カルシウム結石が出来たサインだそうです。思い当たることがなければ、よろしいのですが…。敬具」   Dr.中島健次拝

 pH6.9や他の奇数値は、発色したpH試験紙の色を見て何処に入るかなと自分なりに考えて、勝手に出した数値です。 申し訳ありません。
さて、先生のおっしゃる疑問に関しては私も良く分からないのですが、疑問2の運動量に関しては、朝・夕30分から1時間位の散歩です。
時々時間があるときに広場を走らせることもあります。
測定した当時は、朝の数値が低く夜は高くなる…、これが当たり前だと思っていました。
尿自体も夕方や寝る前は臭いもきつく、キラキラと光っていました。
朝は透き通ったような尿が出ていました。

 疑問3ですが、先生のHPを見てからは、茹で野菜を含め、野菜や果物は一切与えていません。処方食中心で、時々食パン(味のついていないもの)や白米を直径2cm位のおにぎりにして与えています。これ、彼女の大好物なんです。
 お知らせしたデータは以前のもので、尿の状態が臭いも無くキラキラもしていなかったので最近計っていませんでした。またデータを集めてご報告したいと思っています。」  
                                     
 早速ご返信くださいまして本当にありがとうございます。 疑問②のご回答により、ご愛犬にとって、朝夕30分~1時間ほどのトイレ散歩では運動不充分であったことがうかがわれます。 広場を走らせてあげたときだけ、尿pHが一時的に低下していたのかもしれません。 今度、なるべく散歩中や散歩後に排尿中の尿線カットでpHをチェックなさっていただければ幸いに存じます。

 疑問③につきましては主治医の診療方針を最優先すべきであり、私が出しゃばるのは遠慮させていただきます。 願わくば、もう一度茹で野菜を熟読され、獣医師会の会員である私が書けないことを読み取ってください。 敬具」